単品ダイエットは良いか悪いか?
単品ダイエットというのは、「何か一つの食品だけを食べ続けてダイエットを行う」というものです。
リンゴダイエットなどが人気になりましたね。この単品ダイエットというのは、多くの場合、「すべての食事を1つの食品だけで行う」というものです。一日の食事をすべて変える方法と夜だけ単品ダイエットのように一部変える方法があります。
この単品ダイエットにはどのようなメリットがあって、どのようなデメリットがあるのでしょうか。
Contents
単品ダイエットのメリットとは何か
単品ダイエットの最大のメリットは、「手軽さ」にあります。単品ダイエットの場合、1つの食品だけをとりつづけていくわけですから、その食品さえ冷蔵庫に欠かさなければ、ほかの買い物やカロリー計算、あるいは運動などが必要ないのです。どれほど時間がない人でも、どれほど料理が苦手な人でも、どれほど運動が嫌いな人でも手軽にできることから、単品ダイエットは人気を博しました。
また、単品ダイエットの場合、即効性が出やすい、というのもメリットの1つです。人間の味覚というのは意外と不確かで、そして飽きやすいものです。どれほど好きな食べ物であったとしても、食べ続けていれば飽きてきて、「美味しくないな」と感じるようになります。
そのため、自然と食べる量が減り、ダイエットに成功しやすくなるのです。水分量が多い食べ物を選んだ場合、満腹感に比べてカロリーが低いため、さらに成功しやすくなるでしょう。
単品ダイエットってどんなものがある?
トマトダイエット
単品トマトダイエットは食事をすべてトマトに変える方法。トマトには食物繊維が豊富なため、満腹感が得られるメリットがあります。
またトマトに含まれるリコピンには脂肪燃焼作用があるといわれています。また最近の研究でトマトに含まれる「13-oxo-ODA」が肝臓で脂肪を燃焼させる作用があるということがわかってきました。
ゆで卵ダイエット
食費をすべてたまごに変える方法がゆで卵ダイエットです。たまごは完全栄養食として知られているようにビタミン、ミネラルが豊富で、かつダイエット時に不足しがちな良質なたんぱく質を多く含んでいます。
それでいて一個あたりのカロリーは90kcalと低いため、食事をたまごに変えることで必要な栄養を摂取しながら、カロリーを抑えられると普及しました。
りんごダイエット
リンゴダイエットは食事をリンゴに置き換える方法です。リンゴはビタミン・ミネラルなどの栄養が豊富に含まれているのと同時にペクチンやセルロースなどの食物繊維も豊富で簡単に満腹感が得られます。綺麗にダイエットができると評判になりました。
納豆ダイエット
単品ダイエットは食事を納豆に置き換える方法です。ダイエット中に不足しがちなたんぱく質をとることができ、かつ大豆を発酵することで発生する納豆菌が腸内環境を整え代謝のよい体つくりをサポートしてくれます。
また大豆に含まれるたんぱく質には脂肪を燃焼させるアディポネクチンを増やす働きがあります。
単品ダイエットのデメリットと危険性を考える
ただし、単品ダイエットにはデメリットや危険性もあります。というのも、単品ダイエットの場合、栄養価が極端に偏ることが多いのです。「栄養価的にすぐれたものならば大丈夫だろう」という考えもありますが、結論から言えば
「どれだけ栄養価的にすぐれたものであっても、「必要とされる栄養素すべてを網羅できる食品」というのは、基本的にはない」
と考えるべきでしょう。それだからこそ、国でも「バランスがよい食生活が必要」としているのです。
極端に偏った栄養価によって、健康被害が起こる可能性も高いと言われています。肌があれたりかさついたり、めまいがしたりというのがその代表例です。単品ダイエットの場合、健康面での被害を指摘する声が非常に多いのが特徴です。また、リバウンドもしやすいと言われています。
現在では、単品ダイエットはメリットよりもデメリットの方が強調されるようになりました。その結果として、無茶な単品ダイエットを勧めるような宣伝文句や商品はあまり見られなくなり、その意味では、「正しく」知識が浸透したと言えます。
栄養不足が逆に体を太りやすくする
単品ダイエットをすると必然的に栄養が偏ります。完全栄養食といわれる食品でも体に必要な栄養素をすべて補うことはできません。そのため体が不調を起し、逆に太りやすい体にしてしまうという問題点があります。
人間は生命活動を行うためのエネルギーとしてのカロリーをはじめ、体をつくるたんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよくとらなければいけません。
たとえばたんぱく質が不足すると筋肉量が減少し、基礎代謝が減ることで消費カロリー量が減り太りやすい体になります。
またビタミンやミネラル群が不足すると自律神経の働きが乱れ、脂肪をため込みやすい体になります。自律神経の中の交感神経の働きによって脂肪を燃焼させています。栄養が偏ることでその働きが鈍くなりますので、脂肪をため込みやすい体になるのです。
参考:自律神経の働きや切りかえを調節することが【やせる脳】に
結論
まとめると単品ダイエットは非常に簡単で短期間で成果を出しやすい方法である一方で、栄養不足をまねきリバウンドしやすい体を作っていしまうデメリットもあります。
よって、なるべく控えたほうがいいのですが、その手軽さ・即効性から行うことを選択しても、目標を決めてなるべく短期間で終わらせること。またダイエット後の復帰食に気を使いリバウンドしないように注意しなければいけません。
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