マクロビオティックとは?
ホメオパシー以上に身近な単語として、「マクロビオティック」があります。これは「マクロビ」などと呼ばれることもあり、さまざまなメディアに登場しているものです。
今回は、この「マクロビオティック」の考え方とダイエットへのアプローチ方法、そしてその根拠について、公平な視点で見ていくことにします。
マクロビオティックとはどういうものかの説明
マクロビオティックは、1893年に提唱され始めた考え方です。名称は「マクロビオティック」と横文字ですが、この考えを打ち出したのは、桜沢如一という日本人です。
ただし、このときの考え方や名称は、「玄米菜食」というものであり、東洋医学と、食事への考え方を合体させたものでした。現在知られるようになった「マクロビオティック」が広まり始めたのは、1950年代以降だと言われています。
マクロビオティックは食事に対する思想の一種である、と理解されています。
その代表的なものとしては、
・四季折々のものを食べる
・1つの食材を丸ごと食べる。葉っぱや皮なども残さず調理する
・陰陽に偏っている食事をとらず、根菜類や豆、穀物を重んじる
・上白糖は使わず、甜菜や黒砂糖などを利用する
・肉は基本的には避ける。魚は、食べるなら白身魚を選ぶ
マクロビオティックとダイエット
マクロビオティックは、「マクロビダイエット」という形でダイエットによく取り入れ荒れています。
上記であげたように、マクロビオティックは、基本的には肉類や砂糖類を避けます。また、野菜を多く食べることから、ダイエットがよく進むと言われているのです。利用する穀物は、基本的には「玄米」が中心ですから、「噛む」という習慣も付きやすくなります。
便秘の解消にも一役買ってくれるので、この意味では、マクロビオティックは、ダイエットと非常に相性がよいと言えるでしょう。
マクロビオティックの問題点について
マクロビオティックは、確かに理想的で健康的な食生活を営む上で有効な理論も唱えています。
たとえば、四季折々の食べ物を食べたり、食材を丸ごと使って食べたりするなどの有用性は、否定する人はいないでしょう。
しかし、このマクロビオティック、問題点もあります。
たとえば、「肉を食べているとがんになる」との主張ですが、これには大きな落とし穴があります。
確かに、肉類の摂取によって結腸癌のリスクはあがると言われていますが、これは鶏肉は除外されています。また、これはあくまで、「一般的ではない大量の量を食べたときの話」であり、日本人の標準の摂取量ならばそれほど問題にならないと言われています。
ちなみに、マクロビオティックに限らずよくやり玉にあげられる「砂糖」ですが、これは一般的な量で摂取した場合、健康被害をもたらすことはない、という見解が、アメリカの医薬局から発表されています。
また、玄米は、非常に栄養に富む一方で、玄米に含まれているカルシウム・リンがミネラルの吸収を妨げるなどの問題が指摘されています。
ダイエットをしたり何かの治療をしたりする上で、「食事」は大事な要素です。そのため、マクロビオティックに限らず、しばしば強烈で極端な意見が出てくることがあります。
しかし、「食品」には、完全に「体によいもの」「体に悪いもの」は存在しないと考えておいた方がよいでしょう。良い面もあれば悪い面もあるのです。
マクロビオティックの理念というのは、マイルドに取り組めば、確かに健康にもダイエットにもよいものです。しかしそれが過激化していき、「砂糖は悪!肉は敵!白米はダメ!」というような極論に走れば、結局のところ、正しい食生活は送れなくなります。
マクロビオティックに取り組んでいたスティーブ・ジョブズがガンで亡くなった、という報道は、多くの人が覚えているのではないでしょうか。どのような健康方法も、一長一短があるもの。正しい知識をつけて取り組んでいきたいものですね。
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