肥満が高血圧を招く!肥満・脂肪とダイエットの重要性
健康とダイエットの関係を考える
ダイエットをする、ということは、単純に「見た目の良さ」を維持するということだけにとどまりません。健康上でも大きな効果を及ぼします。ダイエットと特に深い関係にあるのは、「高血圧」「糖尿病」などのような生活習慣病です。今回はそんななかから、「高血圧」の方をとりあげてみましょう。
そもそも高血圧とは?
そもそも高血圧とはどんな病気でしょうか?人間は血液を血管にのせて体中に送り込んでいます。このとき血液が血管に対して圧力がかかりますが、この圧力のことを血圧と呼んでいます。
血圧には心臓が収縮に合わせて上下します。心臓が血液を押し出すために収縮するときに高くなり(収縮期血圧)、心臓が拡張して血液を再び心臓を呼び込むときに低くなります(拡張期血圧)。
この最大血圧と最初血圧が一定ラインを超えると高血圧と呼ばれるようになります。値としては収縮期血圧で140mmHg、拡張期血圧で90mmHg以上が高血圧の基準とされています。(参考:厚生労働省)
血圧が高いとその圧力によって血管が傷つきやすくなります。その結果血管が詰まりやすくなり、血液の循環が滞ることで心筋梗塞などの病気を引き起こすことがあります。また血管はより強い圧力に耐えられるように血管の壁を厚くすることで動脈硬化を引き起こすことがあります。
また血圧が高いとより強い力で血液を送り込もうとして心臓にも異変が生じることがあります。たとえばより強い力で血液を送り込もうと心臓が心筋を増やすことで肥大化する心肥大を引き起こすことがあります。
これらはいずれも命に係わることなので、たかが高血圧と甘く見てはいけません。
太っていると高血圧になるのか?
太っている人に高血圧患者が多いのは事実ですが、太っている人が必ずしも高血圧を患うとは限りません。ただ、太っている人が高血圧にかかる可能性というのは、そうではない人に比べて、2~3倍ほども高いと言われています。
太っている人が高血圧になりやすいのは、いったいなぜなのでしょうか。
これはまず「食生活」にあります。肥満になるということは、それだけ多くの食べ物を摂取している可能性が高いということです。諸説はありますが、高血圧になるリスクのなかには、「塩分のとりすぎ」があります。
多くの食品を摂取するということは、それだけ、その食品のなかに含まれている塩分を体内にいれるということですから、その分血圧が上がるリスクが高くなります。
また、肥満によって、心臓が血液をポンプ形式で押し出すときに、心臓に圧力がかかりやすくなると言われています。そのため、同じような行動をしていたとしても、肥満である人の方が、肥満ではない人に比べて、血圧が上がりやすくなると言われているのです。
もちろん上でも触れたように高血圧になる原因というのは「肥満」だけではありません。そのほかにも、遺伝や加齢などが大きな影響を及ぼします。中にはとても太っているし、塩分量の多い食生活をしているにも関わらず家系的に高血圧になりにくいという人もいます。
ダイエットをするとどんな効果があるか
高血圧を患っている人の場合、ダイエットをするということは、「寿命を延ばすこと」に直結します。高血圧が進むと、脳や心臓などに大きな衝撃を与えかねない病気になったり、ひどい場合は死亡にまで至ったりします。
しかしながら、体重を1キロ減らすと、血圧は2mmHgもさげることができる、と専門家が示唆しており、ダイエットによって体重を減らすことは、高血圧解消のための大きな手段となります。
また、ダイエットを行うということは、血圧を下げる方法の代表的な例である「食生活」「運動不足」を見なおすことにもつながります。
上でもあげたように、「食べ過ぎ」は高血圧の大きなリスクの一つですから、ダイエットによってこれを見なおせば、食事の見直しによる複合的な血圧低下を見込めるわけです。運動は体重を減らすだけでなく、それ自体が血圧を下げる効果もあるため、非常に有用です。
ダイエットをする、ということは、単純に「見た目の改善」だけのメリットにとどまるわけではありません。健康的な生活を続ける意味でも、ダイエットは非常に大切なのです。
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