ダイエットで髪の毛が薄くなる?
「ダイエットと肌の関係」のところでも述べましたが、ダイエットをすることによって、体幹だけでなく、さまざまなところに影響がでます。そのうちの一つが、「髪の毛」でしょう。
今回は、ダイエットと髪の毛の関係についてみていきます。
なぜダイエットをすると髪の毛が薄くなるのか?
しばしば話題になるのが、「ダイエットをしていて、髪の毛が薄くなった」というものです。特に薄毛に悩む人の間では、しばしばこのような議論が出されます。
これはいったいなぜなのでしょうか?
栄養分が足りなくなると、人間の体というのは「生命維持」を優先します。
飢餓状態の人を考えてもらえれば分かりやすいでしょう。歴史的文献に見る飢餓状態の人というのは、やせほそり、髪の毛もまばらです。髪の毛というのは、言い方を変えれば「贅沢品」であり、栄養が足りていないときは真っ先に切り捨てられる部分でもあります。
そのため、過剰な食事制限によるダイエットを行うと、髪の毛に回される栄養が少なくなり、薄毛に拍車がかかってしまうのです。
この問題は男性に起こりやすいのですが、女性にも起こります。ストレスが原因とも言われる脱毛症ですが、この脱毛症は、過激なダイエットによっても起こります。
どんな栄養素が不足すると起こりやすいのか
では、どんな栄養素が不足すると薄毛になりやすいのでしょうか?
代表的な例は、「たんぱく質」です。
筋肉を作る材料としても知られているたんぱく質ですが、これは髪の毛や体毛の主成分でもあります。
除毛剤のなかには、パイナップルを使ったものがありますよね。パイナップルのなかに含まれているブロメラインという酵素を利用しているのですが、この「ブロメライン」はたんぱく質を分解する役目を持っています。
髪の毛や体毛はたんぱく質で出来ているからこそ、このブロメラインが効くのです。こう考えると、髪の毛を作るのにたんぱく質が必要なことをイメージしやすいのではないでしょうか。
たんぱく質は大豆などからもとれますが、含有量が多い食べ物というのは魚や肉です。野菜とは違い、魚や肉はカロリーが高いこともあり、ダイエットのときには避けられてしまいがちです。
その結果として、髪の毛を作る成分であるたんぱく質がたりず、薄毛が加速してしまう可能性もあるのです。
ただし、過剰な食事制限を行わず、髪の毛によい成分をきちんと取り入れることを遵守すれば、「むしろダイエットによって髪の毛の発育環境がよくなる」としている人もいます。
育毛を阻む原因の一つに、「油漬けの頭皮」が挙げられますが、食事を見直し油脂を摂りすぎないことによって、この症状が改善するからだと考えられます。
「肌」を論じるときにも言いましたが、過激な食事節制は健康を害する恐れがあります。また同時に、正しい方法でダイエットを行うことにより、髪の毛や肌の状態をよくすることができるのも事実です。
正しいダイエットを行うということは、単純に「体重を減らすこと」だけにとどまらず、自分自身の見た目や健康をトータルコーディネートすることでもあるのかもしれません。
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