理論上、食事制限のみでやせられる体重
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その「情報」が正しいかどうかを見極めるために知っておきたいこと
ダイエット食品の宣伝文句などを見ていると、「この○○だけを飲むだけで、○日間で○キロダウン!」というものがものすごくたくさんあるのが分かります。ダイエットをしたい、と考えている人が、それに飛びつきたくなってしまうのは当然のことだと言えるでしょう。
しかしながら、その前に、「理論上はどれくらいやせられるか」ということをしっかり知っておいてほしいと思います。そうでなければ「その商品に頼ってはみたけれど、思ったよりやせられなかった……」ということにもなりかねないからです。
体重1キロは何カロリーか
まず、「体重1キロというのは何カロリーの消費によって落とせるか」ということを考えていきましょう。
これは諸説ありますし、個人差もありますが、体重1キロは、約6000キロカロリーから7200キロカロリー だと言われています。ダイエットするためには、これが基本の数字です。
食事によって摂取するカロリーとの兼ね合い
「基礎代謝」という言葉は、誰もが知っているものだと思います。ただ、ここでおさらいをしておきましょう。
基礎代謝というのは、「何もしなくても、1日に消費するカロリー」のことを指します。これは年齢や体重によって違います。
男性:体重×24
女性:体重×23.6ex:18才から29歳までの基礎代謝計算
27歳で体重が60キロの人の場合は1440キロカロリーである、ということです。
これに、「その日の運動量」を足したものが摂取の目安のカロリーとなるからです。これは年齢と性別、そして運動強度によって決められる、「1日でとるべき摂取カロリーの目安」です。
20代の女性で、ほとんど運動しない、という人の場合、1日の摂取カロリーの目安は1880キロカロリーとなります。
ダイエットの理論値、1か月で痩せられる数字が見えてくる
これによって、「1か月に痩せられる数字」というのが見えてきます。基礎代謝数値が一定+それ以上のカロリー消費はないと仮定して計算してみます。
たとえば20代の女性の場合、まったく運動せず、かつまったく食事をとらなかったとしても、1800キロカロリー×30=54000キロカロリーのカロリーダウンに成功することになります。
仮に1キロを落とすのに必要なカロリーを6600キロカロリーとした場合、54000÷6600となり、8.545……となります。
つまり、上で述べた「極論」であったとしても、1か月で痩せられる体重は8キロ前後となるのです。まったく食べず、まったく運動しない、という極端な条件でこれですから、実際には、もっと少ない数字での変化となる、と考えた方がよいでしょう。
仮に1日の摂取カロリーを1000キロカロリーとした場合、800キロカロリー×30=24000となり、これを6600で割ることになりますから、3.6キロのダウンになります。
もちろん、これはあくまで「理論値」にすぎません。
もともとの体重が重い人だと、もっと落ちるでしょうし、逆にもともと痩せている人だと落ち幅は少なくなるでしょう。加えて個人差も大きいものですから、一概に「これ以上(あるいはこれ以下)の数字を謳っている商品は、すべて詐欺商品だ」などと言うのはあまりにも暴論です。
しかしながら、「1か月、この○○だけで10キロ落ちた」などのように、極端な広告を出しているところは警戒するべきでしょう。
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