薬でやせる?!食欲抑制剤の正体と危険性について
「食欲をコントロールできたのなら、やせることができるのに」というのは、誰もが一度は思ったことでしょう。このようなことが可能な薬があったら、高くてもいいからぜひほしい!と考える人がいるのも、無理はありません。
実は「食欲を抑える薬」というのは存在します。
今回は食欲抑制剤についてお話していきましょう。
食欲抑制剤とはどのようなものか~認可されている「マジンドール」
食欲抑制剤とは、その名前の通り、食欲を抑える効果のあるものです。そのほか、消化を阻害したり、脂肪燃焼に寄与したりする薬などもあります。
このような薬は、ストレスなく痩せることができるため、非常に有用ではあります。
日本で唯一認可されている「マジンドール(サノレックス)」という食欲抑制剤は、BMI指数35(身長が160センチの場合、89キロ以上)以上であるならば、保険が適用され、安価で入手することができます。
1か月で4キロもの体重減少が可能であるとも言われており、太りすぎていて健康に悪影響が出ている人などにとっては、とても強い味方となります。
認可されていない薬について
ただし、上記のような「マジンドール」は、医師の診察が必要ですし、BMI指数が35を超えなければ自由診療ということで、非常にお金がかかります。1錠1000円近くする、ということもあります。
そのため、現在日本では未認可の食欲抑制剤を、個人輸入して使う、という方向に舵を切る人もいます。
これらはマジンドールに比べて値段が安いことが多く、1錠あたり250円程度で買うこともできます。マジンドールの4分の1程度の値段ですから、ほしくなる人がでるのも当たり前と言えば当たり前です。
値段をとるか、信頼性をとるか
しかしながら、未認可の食欲抑制剤には、当然のことながら、「危険性」が伴います。めまいなどの副作用が起きる可能性があり、外国では販売停止になったものもあります。
また、専門家のなかには、「食欲というのは、そもそも生命の源にもつながる欲求。一般的な体型の人が、食欲抑制剤を使うことは危険しかない」と声をあげる人もいます。
特に、すでにBMI指数が「標準」であるにもかかわらず、「美容体重」を目指して食欲抑制剤を飲もうとする考え方は危険だと指摘します。
食欲抑制剤は、「薬」です。薬には副作用があります。その副作用がすぐに出てくるのか、後になって出てくるのか、それともまったく出てこないものかは、個人や薬によって違うでしょう。
しかし、薬というのがリスクをはらむものだということは、決して忘れてはなりません。
そのため、食欲抑制剤は、あくまで「太りすぎが原因で、健康被害が起きている、もしくは起きるであろうことが容易に想像できる人」しか使うべきではない、と言えるでしょう。
ただ、もし、それでも「どうしてもほしい」ということであれば、せめてクリニックに足を向けてください。
個人輸入などで手に入れる未認可の食欲抑制剤というのは、何があっても自己責任です。また、確実に「本物である」という証拠もありません。安全性が高いであろう食欲抑制剤を求め、必ず病院にいくようにしてください。
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