「ボールを腹に落とす」というダイエットが30代には危険なワケ
私の実体験からのお話
まだ私が20代前半であったころ、おそろしく太っていた時期がありました。当時のBMI指数は、33くらいあったかと思います。まさに、「健康を侵されるくらいの肥満」でした。
「これではまずい!」と思ってダイエットをし始めたのですが、これくらいの体重があると、ふつうに走ったり腹筋したりということは、極めて難しいわけです。そこで、誰でもできる運動ということで、「5キロの重量のボールを腹に落とす」というものがありました。
「メディシンボール」のような名前で親しまれているボールであり、格闘技などを行う人がよく利用しているものですね。
この方法は、腹直筋を鍛えることができるものである、として、多くのところで取り入れられています。
20代の私、30代の私
もちろん、私がやっていた運動というのは、これだけではありません。それ以外にも食事療法や、ある程度体重が落ちた後はほかの運動も組み合わせていました。
しかし「ただおなかの上に落とすだけ」というこのトレーニング方法は、テレビを見ながらでもできますし、激しく体を動かす必要もないということで、私にとってお気に入りのトレーニング方法の一つでした。
その後体重は減り続け、半年ほどで、BMI指数を10以上も減らすことに成功しました。この時点で、このトレーニング方法は、私にとって力強い味方であったわけです。
しかし、30代の今、同じトレーニング方法を試そうとしたとき、トレーニングプログラムを組んでいた人から、ストップがかかりました。
「20代のときとは違い、30代の今の君では、そのトレーニングによってえられるメリットよりもデメリットの方が大きい。内臓がおかしくなる」という理由でした。
ここから見えてくるものは?
このアドバイスをしてくれた人は、いわゆる「アラフォー」世代です。しかし彼は、このようなトレーニングを継続して行っています。つまり、このトレーニング自体が悪いものである、ということではないのです。
しかし、年齢、あるいは筋肉のつき方によって、「やってよいトレーニング、やることによる弊害が多いトレーニング」というのは移り変わっていきます。
40代でも、筋肉がついている人ならば、このようなトレーニングは有用でしょう。
しかし、20代前半であっても、内臓などの調子を崩しやすい人には、おそらくおすすめはできないと思います。
この話は一つの「例」にすぎません。
ただ、「年齢や状況によって、ベストとなるトレーニングは変化することがある」ということは、覚えておいてソンはないと思います。
この記事へのコメントはありません。