糖尿病予防にはダイエットが一番！
糖尿病とは
糖尿病はインスリンの作用が不足して、血液中のブドウ糖の量をコントロールできなくなる病気です。
人間は食べ物を消化した後、血液中に乗せて全身に栄養を運びます。生命活動のエネルギーとなるブドウ糖も例外ではありません。血液中のブドウ糖のことを血糖と呼んでいます。そして血糖の濃度のことを血糖値と呼びます。
そして、血液中のブドウ糖を細胞へ送り込む役割を果たしているのがインスリンというホルモンです。食事をして血糖値が高くなると、膵臓はインスリンを放出して、血液中のブドウ糖を体の細胞や臓器が使えるようにします。
その結果、ブドウ糖が血液から各細胞へ送り込まれ血糖値が下がるわけです。なんらかの理由でこのインスリンが不足すると血糖値をコントロールできなくなり血糖値が高い状態が続きます。これが糖尿病です。
肥満が糖尿病を起こしやすい理由とは
インスリンとは膵臓から放出されるホルモンであり、臓器などに「栄養」である血糖を利用や貯蓄をさせるという役目があります。これがきちんと働いていれば、食べ物からとるエネルギーを正しい形、理想的な形で処理できるため、高血糖になりにくいのです。
しかしながら、肥満の状態になると、インスリンの能力が落ちます。過剰に肥満（とくに内臓脂肪）がたまると、脂肪細胞から遊離脂肪酸が遊離して、インスリン受容体を阻害します。そのため肥満になるとインスリンの能力が落ちて、同じインスリン量でも処理できる血糖の量が少なくなります。（インスリン抵抗性）
そのため膵臓は「能力が低いなら、たくさんのインスリンを出してカバーすればいいじゃないか」と判断し、多くのインスリンを放出するようになります。
インスリン抵抗性にも拘わらず、少しの間は膵臓から通常より多くのインスリンが放出されるため、血糖値を正常の値に維持することはできるのですが、そのうちインスリンを放出している膵臓のランゲルハンス島という細胞が疲弊し、インスリンの分泌量が減ります。そ
そうするとインスリン抵抗性を補うことができなくなり、血糖値が上昇し糖尿病を引き起こすのです。
ダイエットが糖尿病対策として有効な理由
このように考えていくと、「ダイエット」が糖尿病対策に非常に有効な理由がわかると思います。ダイエットをすることによって、正しく、力強いインスリンを作り出すことができるため、糖尿病においては、「ダイエット」は「解決策」と直結するのです。
糖尿病を患う人のほとんどが、生活習慣の乱れによるものであることからも、これは一目瞭然でしょう。（ちなみに、生まれつき、あるいは後天的な原因でインスリンが体内で生成できなくなったり、あるいは非常に少なくなったりすることで起こる一型糖尿病もあります。この場合、対策が異なってきます）
糖尿病の人のダイエット方法について
糖尿病の人の場合、食事療法が必須です。運動も行うことが望ましいのですが、極度の肥満の人、あるいはすでに糖尿病が進んでいる人の場合、逆に運動によって体調の悪化が起こる危険性もあります。
そのため、運動による対策というのは、初期段階（予備軍なども含む）、もしくは医師に許可をされた人が行うべきですし、すでに血糖値が高いという人はまずは医師の診断を仰ぐようにしましょう。
血糖値は、一時的に下がっても、暴飲暴食を続けていればまたあがっていきます。もちろん、３６５日２４時間、数十年にわたって一度も気を抜くな、というのは無理な話です。
ただ適度の運動（上でも述べた通り、医師の診断に従う必要はありますが）、ある程度節制した食事をとる、という方法を併せたダイエットを行い、血糖値の降下に努めましょう。
１０年後、２０年後のために、血糖値のコントロールをするために「ダイエット」という方法をとることは、非常に大切なのです。
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